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CADオペレーター七変化~目の前にはいつもCADオペの道(3)~

遊具の図面でCADオペデビュー!

在宅CADオペレーターとして、地元優良企業であるT企画設計の仕事を請け負うことになった私。
担当するのは、公園の遊具やモニュメントを設計する部署の図面修正やトレースでした。
T企画設計の設計士の皆さんは、Windows版のJw-cad(JWW)を使用していました。
一度使ってみましたが、

「これは無理…」

慣れるまでに、かなり時間がかかりそうでした。
私がJWCしか使ったことがないと知っていたSさんの知人の設計士さんが、

「Ho-cadでもいいよ」

と言ってくださったので、そちらも試しに使ってみたところ、

「これならいける!」

迷わず、Ho-cadを選択。
Ho-cadは、Jw-cadがWindows版へ移行するまでのつなぎとして作られたCADソフトです。
作者は異なるものの、Jw-cadの操作性をそのまま引き継いだもので、見た目も操作もほぼJWCと同じ。ガラリと様変わりしたJWWよりも、私にとってはよほど使い勝手がよかったのです。

Ho-cadから始まるCADオペの歴史

こうしてスタートした、在宅CADオペレーターとしての仕事。
依頼のメールがあるたびにT企画設計へ行き、Sさんの知人設計士と打ち合わせをして、朱書きや手書きの図が描かれた図面を持ち帰り、家で仕事をして、成果物をメールで送るという流れで、作業は進んでいきました。
そして、1か月分の報酬を月末にまとめて請求する。

当初、私はSさんの知人設計士が外注の窓口になっているのだと思っていましたが、そうではありませんでした。
どうやら、T企画設計では設計士の一人ひとりが予算を持っていて、自分の裁量で仕事を外注に出しているようなのです。
仕事に慣れてきた頃、T企画設計の別の設計士から、

「〇〇(Sさんの知人設計士)の紹介でメールさせていただきました。私の図面もお願いできないでしょうか」

というような打診メールが送られてきたことで、そのような体制なのだと知りました。
最終的には、3~4人の設計士さんから仕事を請け負っていたような気がします。

報酬は、図面1枚あたり数千円。こちらで金額を提示します。
私の場合は、まず作業内容をしっかりと確認し、かかる時間を見積もります。
当時から「フリーランスは時給3,000円(は必要)」と言われていましたが、たかだかトレースと修正程度の仕事なので、私は時給2,000円を下回らないように単価設定していました。
つまり、「この図面だったら3時間はかかるな」と思ったら、3時間×2,000円で6,000円。
基本、こちらの言い値で発注してくれましたね。もちろん、思いのほか時間がかかって2,000円を下回ることもありましたが、短時間で完成すれば逆に高単価。
いずれにせよ、月にほんの数日働いてパート程度の収入があったのは有り難かったです。

産後も働き続けた在宅CADオペ時代

そもそも、私が在宅CADオペを始めたのは第一子の妊娠中。
妊娠していれば、いつかは出産しなければなりません。それでクライアントに迷惑をかけるわけにはいかないので、予定日はあらかじめきちんとお伝えしておきました。
予定日の1か月前になると、こちらから頼んだわけでもないのに仕事の依頼がぴたっとなくなりました。
そして、出産・退院報告のメールを送った1か月には「そろそろ、お仕事の再開いかがですか?」と、先方から打診のメールが。

当時、リビングの片隅に大きなOAデスクを置いて仕事をしていたため、自分のイスの横にバウンサーを置き、子守りしながら仕事をしていたのを覚えています。

家で赤ん坊の世話をしながら仕事が出来ることを、うらやましいと思う主婦の方もいるでしょう。
我が家は当時、家計が火の車だったため、本当に助かりました。
その反面、家にいるのに子供と遊んであげられないことを申し訳なく思ったりして…。

それでも、赤ちゃんの頃はよかったんです。
泣いても抱っこして、おっぱいを飲ませて寝かしつけながら仕事をすることもできましたから。
大変だったのは、幼児になってからかな。子どもが起きている間は仕事ができないので、夜中に仕事したりしていました。
一緒に遊んでほしい子どもと、仕事をしなければならない母親。意外と難しいものなのです。
子持ち在宅ワーカーのつらいところですね。

外注CADオペは「育てる」対象ではない

ちなみに、遊具の図面は建築の図面とは少々違う部分もあるものの、さほど難しいものではありませんでした。
遊具本体だけでなく、公園や幼稚園の敷地図なんかも描きました。
とりあえず、図面が読めない、何が描いてあるのかわからないということはありませんでしたね。
アール(曲線)だらけのスライダーをトレースした時には、「本当にこれでよいのだろうか」と、若干不安を感じましたが…。

実は、T企画設計で仕事をしていて、設計士さんからダメ出しを受けたことは一度もありません。
私の仕事が完璧だったとも思えないので、きっと設計さんの方で手直しされていたのでしょう。
外注のCADオペは「育てる」ものではなく「使う」ものですから、こんなものです。

CADの操作や図面の描き方を教わったことも、一度もありません。わからないことは、徹夜をしてでも自分で調べました。
フリーで仕事をするって、そういうこと。プロフェッショナルでなければならないんです。

「わからなかったら、教えてもらえばいいや」

こういう甘い考えは、まず捨ててしまうことが大切です。

このようにして、私は約3年間、T企画設計で仕事をさせていただきました。この経験がなければ、その後、私はCADオペレーターとして仕事をすることはなかったかもしれません。

続く…

Published in CADオペレーターになろう!